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【報告】金融取引税に関する国際電話会議(15.11.25)
2015.12.08
【報告】金融取引税に関する国際電話会議(15.11.25)

去る11月25日に行われた「金融取引税に関する国際電話会議」の報告につき、和訳しましたので送ります。実は本日12月8日、ECOFIN(EU財務相会合)が開催されますが、そこで11カ国金融取引税(FTT)につき、実施に向けての全体的な合意が発表される可能性があるということで、欧州のNGOが電話会議で分析を行っています。

 

現在気候サミット・COP21がパリで開催中ですが、「フランスは気候サミットにて合意に到達したことを発表できるよう強力に推し進めてきた(注:昨年あたりは「FTTの税基盤を狭くせよ」と主張するなどむしろブレーキ役だったが)」という経過もあり、もし合意ということになれば、「2017年1月1日に税収があがるというスケジュールの実現はかなり厳しいが、2017年中のどこかのタイミングで実現することはあり得るだろう」とのことです。

 

国際電話会議の報告⇒ PDF

 

ところで、COP21ついでで言えば、次の2つの情報に注目してください。

 

ひとつは、海水面の上昇による陸地の減少など気候変動に対して最も脆弱な20カ国(V20グループ:)による気候資金の要求として金融取引税を上げていることです。

 

Vulnerable nations unite to call for greater access to climate funds

 

V20グループとは、アフガニスタン、バングラデシュ、バルバドス、ブータン、コスタリカ、エチオピア、ガーナ、ケニア、キリバス、マダガスカル、モルディブ、ネパール、フィリピン、ルワンダ、セントルシア、タンザニア、東ティモール、ツバル、バヌアツ、ベトナム

 

もうひとつは、フランスが独自で実施しているFTTのうち、これまでは税収の15%を開発支援に拠出していたが、それを50%までに高めるということです。2015年のFTT税収は7億ユーロ(2016年税収見込み9億3270万ユーロ)ですので、開発政策に年間4億ユーロ(約520億円)程度が拠出されることになります。

 

France to use 50% of FTT revenue on overseas aid

 

◆写真は、脆弱国(V20グループ)の国旗