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時代認識を考える>コロナと戦争で激変した世界、危機と脅威
2022.06.04
時代認識を考える>コロナと戦争で激変した世界、危機と脅威
グローバル連帯税フォーラムの第12回定期総会が、来る6月25日に開催されます。総会議案書の作成に当たり、時代認識について考えてみたいと思います。
 
●人類に対する脅威的事態の発生:コロナ・パンデミックとウクライナ戦争(核)
 
 
・この2、3年の世界の最大の出来事:新型コロナウイルスによるパンデミック(感染者5億人を超える)とウクライナ戦争(ロシアの国連憲章や国際条約破っての侵略)
・コロナはもとより、プーチン大統領の核兵器使用宣言(→核による第3次世界大戦の恐れ)によって人類に対する脅威的事態を呼び起こし、世界の様相も激変。
 
 
●飢餓8億人、難民・避難民1億人>20年間の世界の貧困改善傾向が逆転
 
 
・国連WFP(世界食料計画):現在世界では8億1100万人が慢性の飢餓、過去最大の2億7600万人が餓死の瀬戸際に。さらに今年中に2000万人増加と予測。
・ウクライナとロシアは世界の穀物輸出の約3割。戦争が長期化する傾向となり、食料危機も長期化する恐れ。
・UNHCR(国連難民高等弁務官):ウクライナ難民600万人はじめ難民・避難民が急増、史上初の1億人超え。
 ⇒グローバル化による経済成長もあってこの20年間貧困・飢餓状況は改善されてきたが、それが逆転し悪化傾向に。
 
 
●グローバル化への幻想と非民主主義国家の増加
 
 
・幻想:グローバル化によって途上国が経済成長し豊かになれば、「民主主義が広がっていくはずだ」。しかし、現実は「格差の拡大による先進国、発展途上国を問わない社会の分断で、民主主義に対する疑念をもたらし…むしろ中国主導の権威主義が広がっている」(以上、5月14日付日経新聞コラム「大機小機」)。
・スウェーデンのヨーテボリ大学V-Dem研究所の「民主主義報告書」:
 自由民主主義体制 32ヵ国(世界人口の14%)← 2010年には41ヵ国だった
密室型独裁体制 87ヵ国(世界人口の68%)
 選挙独裁体制 60ヵ国(世界人口の19%)  ―以上、SWIswissinfo.ch(21年5月3日)より
 ⇒グローバル化は金融化と市場原理主義の下に進められ、その結果先進国でも中間層が先細りとなり政治的民主主義も大きく後退。コロナによって、世界的にSDGs指標の貧困や格差が目に見えて悪化。
 
 
●国際連帯税による二重の役割:SDGs資金調達と投機抑制
 
 
・SDGs達成のための資金ギャップ2.5兆ドルだったのが、コロナ禍で4.2兆ドルに拡大。世界のODA総額は1789億ドル(2021年)、とうてい間に合わず
 ⇒OECD「世界の金融資産378.9兆ドル、その1.1%で資金ギャップは解決!」
・金融資産動員の第一歩は、外国為替取引への課税。併せて、巨大IT企業等グローバル企業への課税。これらを国際連帯税としてグローバルに実施。
 ⇒為替取引課税は同時に投機マネーを抑制する機能も(原油・穀物市場も投機マネーが流入し、価格高騰を演出)。