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『エコノミスト』寺島実郎氏が国際連帯税につき発言、ピケティ理論解説も
2014.08.04
『エコノミスト』寺島実郎氏が国際連帯税につき発言、ピケティ理論解説も
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週刊『エコノミスト』今週号(8月12-19日合併号)は、「資本主義をとことん考えよう」というのがテーマ。Part1で「何が問題か」、Part2で「歴史に学ぶ」という項目で。
そのPart1のトップ論文が、「ピケティ理論で知る資本主義の本質」と題してトマ・ピケティ理論を平易かつ丁寧に説明しています。筆者は、吉松崇(経済金融アナリスト)さん。たいへん分かりやすいです。 http://www.weekly…-economist.com/
ところで、このPart1には寺島実郎さんと水野和夫さんとの対談「資本主義の限界と未来」も載っています。寺島さんが以下のように発言。
「国境を越えたマネーゲームを制御するには世界が責任意識を共有する必要がある。その方法の一つは、トービン税の発展形態である国際連帯税を課して環境問題など世界が抱える共通課題の対策に充てること」

さらに、寺島さんは世界の新しいモデルを指し示しています。それはシンガポールやデンマークの例です。ちなみに、日本の1人当たりのGDPは3万9000ドル、シンガポールは5万5000ドル、デンマークは5万9000ドル、です。すごい差ですね。

(前者のことは省略して)後者は、「食料や農業とICT(情報通信技術)を結び付けて付加価値を生み出している。こうした世界の新しいモデルに目を広げ、日本の付加価値を創出し、分配する仕組みをいかに作るのかを構想すべきだ」、と。なるほど。デンマークのことを、持続可能な成長・経済という観点から調べてみたいですね。
あとちょっと気が付いた点。かつて週刊『エコノミスト』の寄稿者は日本人ジャーナリストや大学の先生が多かったのですが、世の中が金融化するなかで金融機関エコノミストの寄稿の方がずっと多くなったのですが(ロナルド・ドーア著『金融が乗っ取る世界経済』中公新書)、さすが今回のエコノミストは日本人ジャーナリストや大学の先生の寄稿が多いですね。
暑い夏ですが、どこか公園の木陰で、Part2の「歴史に学ぶ」も読むことにしましょう。