G7サミットに向けての有識者47人の呼びかけ」について東京新聞(中日新聞)でも取り上げられました。また、それに関連しての三木義一青学学長へのインタビュー記事もあります(左記事)。さらに、本日の朝日社説ではサミットが取り組むべき課題として、SDGsと資金問題(金融取引税など)並びに租税回避問題が提案されています。これらを以下お知らせします。
【東京新聞】「租税回避地対策に積極的な役割を 経済学者ら47人共同声明」
2016年5月26日
主要国首脳会議(伊勢志摩サミット)の開幕を前に、日本の経済学者ら有識者四十七人は二十五日、タックスヘイブン(租税回避地)を利用した税金逃れ問題に関し、議長国の日本政府に対して「有効な対策に向けて、サミットの主催国として積極的な役割を担うことを呼び掛ける」との共同声明を発表した。
【朝日新聞】(にっぽんの負担)課税逃れ、可能性は ケイマンに投資マネー
2016年5月25日
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■日本の学者らも要請
岩井克人・東大名誉教授ら日本の経済学者ら47人は25日、議長国の日本に対し、タックスヘイブン対策を積極的に進めるように求める呼びかけを発表した。
呼びかけに加わったのは岩井氏のほか、西川潤・早大名誉教授、三木義一・青山学院大学長、上村雄彦・横浜市立大教授、諸富徹・京都大教授ら。
2016年5月26日
主要7カ国(G7)首脳会議(伊勢志摩サミット)が、きょう始まる。話し合うべきテーマは、世界経済への対応など直近の問題だけにとどまらない。
世界にはびこる飢餓や貧困を克服し、国や地域を問わず人間が平穏に暮らせる地球をどう築き、将来世代に引き継ぐか。それが究極の問いだろう。
…(中略)
サミットでもこの開発目標を取り上げ、…具体的な計画のもとで、息長く取り組みを積み重ねることが重要だ。G7がしっかりと決意表明し、必要な資金をどう確保し、行動するかが問われる。
G7各国が政府の途上国援助(ODA)を着実に増やすことが望ましいが、どの国も財政難に悩む。株式などの金融取引に薄く広く課税する金融取引税の導入を独仏両国などが提唱して久しいが、景気の停滞もあって作業は進んでいない。
まずは国際的な大企業や富裕層の間に広がる課税逃れを封じ込めたい。それ自体が経済格差を縮める一歩となるうえ、開発目標に充てる財源の確保にもつながりうる。
その意味でも「パナマ文書」が提起した世界規模の脱税・節税問題に正面から向き合わねばならない。具体策の検討は経済協力開発機構(OECD)などに委ねるとしても、中国やロシア、インドなど新興国も巻き込みながら、税逃れへの監視網を世界全体に広げていく。G7がその旗振り役を果たすべきだ。