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河野太郎議員、新刊『日本を前に進める』で「国際連帯税」を記述
2021.08.28
河野太郎議員、新刊『日本を前に進める』で「国際連帯税」を記述

 河野本

 

河野太郎議員の最新本、『日本を前に進める』(PHP新書)が27日に発売されました。この本の出版の意図は、今後の彼の政治活動の指針とするためのものではありますが、時期的に自民党の総裁選挙と衆議院選挙が近づいていることから、彼が総理になるための政治信条のための書とも言えるようです。

 

ところで、この本に対する当方の関心は、河野氏が外務大臣時代(2017年8月~19年9月)の後半に彼の政策の目玉としていた国際連帯税について、現在どのように考え記述しているかでした。

 

それは期待に反せずしっかりと述べられていました。「第三章 新しい国際秩序にどう対処するのか――安全保障・外交戦略」の「何のためのODAか」という箇所で(P104~105)。その記述要旨を挙げてみます。

 

【記述の要旨】

 

SDGsを達成するためには年間2.5兆ドルもの資金が不足している。ODAだけではとうていギャップを埋められない。グローバリゼーションの光が当たっている場所から手を差し伸べるべき。例えば、世界中の莫大な為替取引に0.0001%くらいの「国際連帯税」をかけ、その税収を直接国際機関に入れ、その国際機関が緊急の人道支援を行う。

 

外務大臣時代この課題を議論してもらうための有識者会議を立ち上げた。また国際的に議論するため「開発のための革新的資金資金調達リーディング・グループ」の議長国に就任し、国際社会における議論をリードした。

 

このように記述内容は外務大臣時代に主張していたこととまったく同じと言えます。当方としては国際連帯税を実現するための具体的方策などについて、じっくりと河野氏と話し合いところですが、自民党総裁選挙後の内閣改造が行われてからでしょうか。ひょっとして彼が総裁に立候補するかもしれず、そうすれば「次の総理にふさわしい人」という世論調査で1位になっている人ですから、総理になっているかもしれません。もっともその後になるであろう衆議院選挙で現与党が過半数を失うことも考えられますが、その時は国際連帯税創設を求める議員連盟の重要役員に就いていただきましょう。

 

以下、河野本の目次の紹介です。

 

【日本を前に進める】(PHP新書)

目次

第一章 政治家・河野太郎の原点

第二章 父と私――生体肝移植をめぐって

第三章 新しい国際秩序にどう対処するのか――安全保障・外交戦略

第四章 防災4.0

第五章 エネルギー革命を起爆剤に

第六章 国民にわかる社会保障

第七章 必要とされる教育を

第八章 温もりを大切にするデジタル化

 

※左上写真は、「国際連帯税シンポジウム2019」(2019年7月)で学生から要請文を受け取る河野太郎外務大臣(当時)