1月28日に開催された「斎藤幸平&上村雄彦対談 『人新世』を生き延びるために何ができるのか」集いのパワーポイント(パワポ)資料をアップしました。上村先生のパワポの分量が多すぎたため3分割しています。また、斎藤先生のパワポ資料の説明は、後ほどアップするユーチューブでご覧ください。
・上村先生のパワポ資料 ⇒ こちらからお入りください
●新刊『ポストコロナの政策構想』の紹介
ところで、上村先生のパワポ資料の(ⅲ)で、以下のように、政府のコロナ分科会の委員でもある著名な経済学者の小林慶一郎先生もトービン税導入を提案していることを紹介しています。
【上村先生のパワポ】
まだ希望はある!(注:国際連帯税実現に向けて)
……………
小林慶一郎(東京財団政策研究所研究主幹、政府の新型コロナウイルス感染症対策分科会委員)トービン税や「世界財政機関」を提案
◎「トービン税(通貨取引税)」の導入を提案
◎各国で協調して導入すれば逃げ道がふさがり、税金を分け合うことができる
◎各国が協力して財政再建するためには、「世界財政機関」のような新しい国際機関を作り、世界銀行、IMFと並んで財政政策の国際的な調整を行っていくという発想が必要
(出典:『現代ビジネス』2020年7月12日;『日本経済新聞』2020年7月28日)
その小林先生ですが、政府税制 調査会の委員を務める一橋大学の佐藤主光先生と共著で、下記のような新著を現わしています。
『ポストコロナの政策構想~医療・財政・社会保障・産業~』(日本経済新聞出版)
その「第6章 ポストコロナに向けた税財政の国際協調」で、トービン税、国際連帯税そして「世界財政機関」などが語られています。実は、ここの文章は、東京財団政策研究所のWebサイトでの「ポストコロナの政策構想:税制の国際協調による財政再建を」でも読むことができます。 (上) (下)
斎藤先生の脱成長論と小林・佐藤先生のいわば(日本)経済の健全な発展論とは本質的には異にしますが、様々な政策面でシンクロナイズさせることは可能です。とくに上記の第6章などはそうです。