グローバル連帯税フォーラム

サイトマップ
お問合せ
ACTION
FTT国際電話会議報告、ドイツ政府の税収見積り&NL第7号発行
2014.09.23
FTT国際電話会議報告、ドイツ政府の税収見積り&NL第7号発行

15126013137_56d5d043fa_z[1]

 

報告が遅れましたが、1)金融取引税市民グループの国際電話会議(9月4日)、2)「ドイツ財務省、EU FTTに関するレポートを発表」と題してのドイツNGOよ
りの報告(9月8日)、3)国際連帯税・金融取引税News Letter第7号(9月16日発行)を送ります。

 

NL第7号にも書きましたが、ドイツ財務省はFTTによる税収につき、控えめな数字で176億ユーロ(2兆4000億円)に上ると見積っています(ただし、欧州委員会の提案内容で:株式・債券に0.1%課税、デリバティブに0.01%課税)。

 

「えー、こんなに税収が上がるの--だったらユーロ圏の経済成長や国内の老朽化しているインフラ整備に使えるじゃないか」と、ドイツのマスメディアは騒いでいるようです。ただし、課税は一気に欧州委員会提案通りに行うのではなく、最初は株式とデリバティブ取引の一部にと、段階的に導入される予定となっています。

 

あと、市民グループの国際電話会議からの情報によれば、EU  FTTから離脱したと思われたスロベニアが復帰していること、また英国とともに強固にFTTに反対
していたスウェーデンが総選挙で政権交代の可能性が高まり、FTT推進連合へ参加するチャンスが生まれるのではないかと分析しています(訳者注:総選挙で社民党が第一党となり政権交代となったが少数与党ということでどうなるか?)。

 

なお、欧州のNGOとしては、FTTの税収の15~20%を開発・気候問題に使うべき(配分問題)というフランス政府の主張を後押ししていくとの立場をとるようです。

●金融取引税(FTTs)に関する市民社会グループの国際電話会合
2014年9月4日(木)

 

1)ヨーロッパのアップデートおよびキャンペーンの次のステップ(by David Hillman, Stamp Out Poverty)

 

デイヴィッド・ヒルマン(訳者注:英国Stamp out poverty)は、最近のCoalition Plus(訳者注:HIV /エイズと戦うフランス語圏の連合団体)が主催したパリでのヨーロッパ・キャンペーン担当者会合について報告した。参加者は、主にドイツ、フランス、イタリア、スペインのEU-4グループから集まった。彼らは、EU FTTの設計に関する合意の後まで配分の問題が脇に置かれてしまう危険を認識し、主として配分に関して焦点をしぼって協議した。

 

彼らは同時進行の戦略の必要性を認識した。(FTTの)設計に関する交渉で手一杯となってしまう財務大臣へのアプローチにのみ焦点をしぼるのではなく、より大きなビジョンを持ち、かつ配分に関わるコミットメントを行うはずの首相や大統領へのアプローチにも焦点をあてる必要がある。彼らは、FTTの収入の15~20%を開発・気候問題にコミットすることにしているフランスの主張を強化する予定だ。彼らは、オランド大統領が後退するのを食い止め、彼に周りの人たちへプレッシャーをかけるようにさせる必要がある。

 

彼らの目標は、配分に関するすべてのEU11ヶ国による声明を作成することだ。このグループの中の最も小さな国々も国際的目的にお金を配分するべきかどうかについては相当な議論があったが、会合での合意はコンセンサスを目指すということだった。

 

EU FTTに参加する国の数に関する最新のアップデート:スロベニアは政権交代期であったため本年5月6日の公式コミットメント文書にサインしなかったものの、EU FTTへ参加することになるだろう。また、スウェーデンの選挙が9月14日にあり、社会民主党が政権復帰する見込みだ(おそらく連立政権の第一党として)。これはスウェーデンがFTT推進連合へ参加するチャンスを大幅に高めることになる。過去にFTTに関わったスウェーデンの活動家を再度引き込み、かつてのスウェーデン国内FTTが失敗した理由は欠陥のある設計だったからだ(そしてそれはFTTに反対する理由にはならない)という最良の分析をまとめることが重要となる。

 

(会合の)より詳細な結論とターゲットとなる日程を含む文書は、間もなく共有されることになるだろう。彼らは、世界エイズ・デー、グリーン気候基金会合、ECOFIN会合といった主要なイベントを取り巻く行動に加えて、12月初旬のヨーロッパ行動デーを中心としてアイディアを練っている。

 

2)9月19-23日ニューヨークでの国連気候サミットのFTT関連イベント
(Janet Redman, IPS, and Karen Orenstein, Friends of the Earth)

気候変動問題への取り組みを訴える市民たちのデモ行進*へのロビン・フッド・タックス・キャンペーン・グループの派遣(9月21日):Friends of the Earth,
VOCAL NY, Community Voices Heard, SGAC (student global AIDS campaign; 学生グローバルエイズキャンペーン?), PUSH Buffalo, Health GAP, NNU, IPS

 

【写真は国際連帯税フォーラムのフェイスブックをご覧ください。https://www.facebook.com/NGOFORUM.FISL】

 

…中略…

 

ワークショップ:
・「気候問題に結集」会議(Climate Convergence)**、9月19-21日:IPSは、気候問題の対策資金としてFTTが話題にとりあげられる可能性があると思われる、気候資金調達に関するパネル・ワークショップに参加登録した。

・気候正義市民サミット(Peoples Climate Justice Summit)***、9月22-23日
:IPSは、計画されている既存のワークショップへFTTのテーマを入れるよう取り組んでいる(FTTのみを議題にするワークショップのための十分な余地はない)。

 

すべてのグループへの質問:
・誰か参加しにいらっしゃいますか?デモ行進前の集会に参加してロビン・フッドの帽子をかぶることができそうな地元の加盟組織がある団体はありませんか?

* http://peoplesclimate.org/march/
** http://globalclimateconvergence.org/2014/07/nyc-climate-convergence-september-19-20-2014/
*** http://www.ourpowercampaign.org/peoples-climate-justice-summit/

 

3)デイヴィッド・ヒルマン、9月25-26日ワシントンDCへ…省略

 

4)世銀/IMF年次総会と関連するFTTの取り組みー10月10-12日、於ワシントンDC…省略

 

◎次回会合:10月2日 AM9時(Eastern)

●ドイツ財務省、EU FTTに関するレポートを発表 ―ドイツの税収は少なく見積もっても176億ユーロ見込み:内容&評価

(by Peter Wahl, WEED)

 

1)サマリ 
・株式、債券、すべてのデリバティブを課税ベースに試算すると、ドイツにおける課税ベースは18兆5000億-188兆8000億ユーロとなる(デリバティブの額面価
格と市場価格のどちらを基礎にするかで幅がある)

 

・これに対し、欧州委員会指令案の税率に基づけば、ドイツの税収は282億ユーロ(もし市場移転や課税逃れを見込めば176億ユーロ)となる ※これは控えめな試算

 

・ドイツにおける取引の性質を反映すると、株式・債券からの税収は100億ユーロ、デリバティブからの税収は70億ユーロ見込み

 

・ドイツGDPへは0.02~0.09%にあたる6億~24億ユーロの悪影響があると計算しているが、税収を生産的目的に使えば大部分は相殺されうるとしている

 

・現在進行中の交渉におけるデリバティブをめぐる課税要件といった議論は未反映、EU FTTに参加するその他の国については対象外

 

2)メディアの反響
本研究が出した税収の大きさは、ユーロ圏の緩慢な成長と、ドイツのますます老朽化しているインフラへの継続的な過少投資に対して対策を講じなければならないというプレッシャー、といった背景の中で、メディアにかなりのセンセーションを惹き起こしている(国内最大の日刊紙「南ドイツ新聞」の報道など)

 

・「南ドイツ新聞(9月8日)」の記事(独語):
http://www.sueddeutsche.de/politik/finanztransaktionssteuer-steuer-soll-milliarden-bringen-1.2119145 

以下、省略

 

(翻訳:K.tsuda)

 

●『国際連帯税・金融取引税News Letter』第7号(9月16日発行)

 

◆写真は、9月21日ニューヨークで行われた「人々の気候マーチ」のもよう。30~40万人が参加。

http://peoplesclimate.org/march/ より