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G7サミット:岩井克人氏ら有識者47名がタックスヘイブン対策を呼びかけ

明日(26日)からG7伊勢志摩サミットが開催されますが、オックスファム・ジャパンとグローバル連帯税フォーラムは、先の腐敗防止サミット(ロンドン)に対してのトマ・ピケティ氏らの公開書簡に賛同しつつ、かつG7サミットでのタックスヘイブン対策強化を求める「日本の有識者の呼びかけ」をオーガナイズしました。

 

これには、岩井克人国際基督教大学客員教授/東京大学名誉教授、西川潤早稲田大学名誉教授、三木義一青山学院大学学長、上村雄彦横浜市立大学教授、諸富徹京都大学教授ら、有識者47名が賛同し、同時に日本政府に対して、タックスヘイブンへの有効な対策に向けG7主催国として積極的な役割を担うことを呼び掛けています。

 

明日からのG7サミットで首脳たちが実効性のあるタックスヘイブン対策を打ち出せるか、単なる一課題としてお茶を濁すのか、ともに監視していきましょう。

 

以下、昨夜プレスリリースを行いましたので、それをお読みください。

 

★プレスリリース:G7サミットへ向け岩井克人氏ら 国内有識者47名がタックスヘイブンへの対策を呼びかけ

 

 

★有識者による日本政府へ呼び掛けと ピケティ氏らの公開書簡へ賛同

 

写真は、米国の「ウォールストリート対抗キャンペーン」

G7サミット:ピケティ氏ら公開書簡への賛同願い>岩井克人氏も賛同!

現在オックスファム・ジャパンとグローバル連帯税フォーラムとで、G7伊勢志摩サミットへ向けて、「トマ・ピケティ氏ら世界の経済学者の公開書簡」に対して「日本の有識者としての賛同」を募り、これをサミット開催前後に内外のメディアに対して発表する予定です。

 

実は賛同募集は4日前からはじめたのですが、三木義一青山学院大学学長や日本経済学会の重鎮ともいえる岩井克人東京大学名誉教授等から、ぞくぞくと賛同をいただいています。

 

つきましては、当WEBサイトをご覧の有識者の方(経済学者にはこだわりません)はぜひ賛同していただきたく、お願いします。また、周りに賛同していただけそうな有識者の方がおりましたら、下記呼びかけを使ってぜひ賛同をいただいてください。締め切りは、とても時間がないのですが、5月23日(月)まで!

 

 

    トマ・ピケティ氏ら世界の経済学者の公開書簡を活かすために
   G7伊勢志摩サミットへ向けて、日本の有識者としての賛同のお願い

 

●● 様
拝啓

 

立夏の候、みなさまにおかれましては、ますますご活躍のこととお喜び申し上げます。

 

本年4月、ICIJ(国際調査報道ジャーナリスト連合)による「パナマ文書」公開を受け、格差拡大を増幅させるタックスヘイブンの問題がメディアでも大きく取り上げられるに至りました。貧困・格差の問題、またグローバル連帯税やグローバルタックスの問題に取り組んできた私たちとしては、「パナマ文書」をきっかけに、こうした課題がメディアで話題になり、市民の関心や声が大きくなることで、政治的な取り組みが加速することを願ってやみません。

 

5月上旬には、イギリスにて腐敗防止サミットが開催されました。このサミットに先駆けて、このタックスヘイブン問題に対し各国に国際協調と取り組みを要請する公開書簡が発表されました。国際NGOオックスファムが呼び掛けたこの公開書簡には、ベストセラー『21世紀の資本』を執筆したトマ・ピケティ教授、2015年のノーベル経済学賞受賞者であるプリンストン大学のアンガス・ディートン教授、潘基文国連事務総長のアドバイザーを務めるジェフリー・サックス氏やIMFの前主席エコノミストのオリビエ・ブランシャール氏など、世界30か国以上から300人以上の経済学者が名を連ねました。

 

5月26-27日、伊勢志摩で日本政府が議長国となりG7サミットが開催されます。タックスヘイブンをめぐる国際世論の高まりを受け、タックスヘイブンを含む反汚職も議題として取り上げられることになり、付属文書として行動計画が採択される見通しです。タックスヘイブンをめぐる動きには、国際協調が欠かせません。すべての国や地域が対策をとらなければ、制度の抜け穴は残ってしまいます。一方で、日本政府をはじめ、G7など政治力を有する国による積極的なリーダーシップも期待されます。

 

こうした動きを踏まえ、この「トマ・ピケティ氏ら世界の経済学者の公開書簡」の趣旨に賛同していただく日本の有識者を募り、日本政府に対し、タックスヘイブンへの有効な対策へ向けてG7主催国として積極的な役割を担うことを呼び掛けたいと考えます。つきましては、●●先生にはぜひとも賛同人としてお名前を連ねていただきたく、ご連絡をさせていただく次第です。なお、公開書簡はここをクリックしてお読みください(日本語)

 

お忙しい中恐縮ではありますが、添付のフォームにご記入の上、メールにて5月23日(月)17時までに返信いただけますと幸いです。どうぞよろしくお願い申し上げます。

敬具

 
                                2016年5月吉日
              (特活)オックスファム・ジャパン 事務局長 中川英明
               グローバル連帯税フォーラム 代表理事 田中徹二

 

 

【公開書簡 賛同に関する返信フォーム】

 

□はい、公開書簡に賛同します。
□いいえ、公開書簡に賛同しません。

 

・お名前:
・所 属: 
・肩書き: 
・連絡先(メールアドレス): 

 

上記を記入の上、5月23日(月)までに maiko@oxfam.jp(担当:森下)まで返信ください。

 

★イラストは、欧州の市民団体である WeMove.EU のWEBサイトより

G7サミット:官邸へ「国際連帯税実現」を申入れ>国際連帯税議連

官邸申入れ②IMG_0046

 

5月19日午前11時、国際連帯税創設を求める議員連盟は総理官邸におもむき「G7伊勢志摩サミットにおいて、安倍総理より、我が国として航空券連帯・貢献税の導入を実施することを宣言せよ」と申し入れました。

 

議連側は以下の通り、超党派で参加しました。

 

衛藤征士郎会長(衆、自民)、藤田幸久会長代行(参、民進)、斉藤鉄夫会長代理   (衆、公明)、逢沢一郎副会長(衆、自民)、大門実紀史副会長(参、共産)、鈴木克昌副会長(衆、民進)、谷合正明常任幹事(参、公明)、小熊慎司事務局次長(衆、改革)

 

官邸側は、菅官房長官が対応しました。

 

申し入れは、冒頭衛藤会長から、「安倍総理にも別の機会に国際連帯税の話をしたら関心をお持ちだった」との説明がありました。また、藤田会長代行からは、(参議院)ODA特別委員会の決議に国際連帯税の文言が入ったことを説明しました。

 

これに対し、菅長官は「タイムリーな内容で(要請については)承知した」との答えを寄せました。

 

●なお、要請書はこちらでお読みください。

 

                         (情報提供:議連事務局・石橋通宏参議院議員事務所)

【プレスリリース】「パナマ文書」の徹底究明、公正な国際課税制度の実現を

グローバル連帯税フォーラムは、本日の「パナマ文書」の全ファイルの公表にあたり、以下のようにプレスリリースを行いました。

 

報道関係各位 

 
「パナマ文書」の徹底究明、公正な国際課税制度の実現を

 

 ・タックスヘイブンに関する情報の公開
 ・違法な脱税の摘発、処罰
 ・グローバル企業情報の公開
 ・タックスヘイブン規制の強化
 ・伊勢志摩サミットでの国際連携における主導性の発揮

 

本日未明、「国際調査報道ジャーナリスト連合」(ICIJ)は「パナマ文書」に登場する21万余の法人(ペーパーカンパニー)とその株主らの名前をウェッブサイトで公表しました。このペーパーカンパニーに関係している日本在住の個人と日本企業は合わせて約400を超えており、東証一部上場企業や著名な企業経営者の名前も含まれています。

 

これら大企業や富裕層がタックスヘイブンを利用するのは、節税・脱税などを行って税金を逃れるためです。こうした行為により世界的に見れば、法人関係で1000億~2400億ドル(11兆円~26.4兆円)の税収の逸失を、個人関係で1900億ドル(21兆円)の税収の逸失をもたらしています。つまり、世界的には50兆円もの巨額なお金が税金として納められず、大企業や富裕層のふところに入っているのです。

 

これは明らかに税制の公正さを欠くものであり、国や自治体の成り立ちを危うくするものです。一言でいえば民主主義の危機です。

 

このような観点から、当グローバル連帯税フォーラムは日本政府・財務省に対して、別紙のような「『パナマ文書』の徹底究明、公正な国際課税制度の実現を」とする要請書を提出する予定です。その上で、私たちは航空券連帯税や金融取引税などのグローバル連帯税の実現とともに、脱税やマネーロンダリングの温床となっているタックスヘイブンを廃絶するために活動していく所存です。

 

●問合せ先:グローバル連帯税フォーラム事務局(担当:田中)
  〒110-0015 東京都台東区東上野 1-20-6 丸幸ビル3F
    Tel: 03-3831-4993  Fax: 03-3834-2406

 

 

「パナマ文書」の徹底究明、公正な国際課税制度の実現を要請します

 

財務大臣 麻生太郎 様
                     グローバル連帯税フォーラム
                        代表理事 金子文夫、田中徹二
                                                                                          
 2016年4月~5月に公表されたいわゆる「パナマ文書」は、世界の富豪、大企業がタックスヘイブンを利用して「合法的脱税」を行っている実態を明らかにし、世界に衝撃を与えました。世界の人口の1%にすぎない富裕層が世界の資産の50%を保有しているといわれるように、世界的な冨の偏在は著しくなってきており、タックスヘイブンはこうした格差を広げる役割をもっています。タックスヘイブン・システムのもとで、世界全体で年間法人税収の逸失は1000億~2400億ドル(11兆円~26.4兆円)、すなわち世界の法人税収の4~10%にも上り、また個人資産への税収の逸失は1900億ドル(21兆円)にも上るという推計もあります。

 

このような不公正な税のあり方を是正するために国際社会は一致して取り組むべきですが、「パナマ文書」は、あろうことかイギリス、ロシア、中国などの最高権力者・関係者が不正な蓄財、租税回避に関与した事実を暴露し、人々の強い怒りを呼んでいます。今こそ格差是正、税の公平性の実現、財政健全化のために、国際課税制度の抜本的な改革を進めるときです。

 

すでに4年前にOECD租税委員会は、グローバル企業の目に余る租税回避行動に対処するために、BEPS(税源浸食と利益移転)プロジェクトを発足させ、2015年10月に「最終報告書」を公表しました。そこには、グローバル企業の世界的な活動の報告義務、租税回避の防止策など、多くの評価すべき勧告が盛り込まれています。

 

私たちは、「パナマ文書」の徹底究明とともに、BEPS報告書の積極的内容を活かした公正な国際課税制度の実現のために、日本政府に以下の5項目の実施を要請します。

 

               記

1.タックスヘイブンに関する情報の公開
「パナマ文書」その他の資料を使ってタックスヘイブンに関する実態調査を行い、タックスヘイブンを利用している個人名、企業名をすべて公表し、真の所有者を特定すること。

 

2.違法な脱税の摘発、処罰
現行の法制度に違反し、必要な税務処理を行っていない個人、企業に対して漏れなく査察を行い、厳正に処罰すること。

 

3.グローバル企業情報の公開
今後整備される金融情報の自動交換制度や多国籍企業の国別報告制度を通じて収集した情報を公開すること。これらの制度にはタックスヘイブンを含むあらゆる国・地域を例外なく参加させること。とくに後者にあっては、4月12日提案された欧州員会の“大企業の税逃れを防ぐ制度”を参考に徹底した情報公開と透明性を図ること。

 

4.タックスヘイブン規制の強化
情報交換に応じないなど、公正な税制の実現を妨げるタックスヘイブンを廃絶していくために、そのようなタックスヘイブンとのあらゆる取引を禁止すること(そのタックスヘイブンの中に米国のデラウェア州やワイオミング州なども含まれる)。

 

5.国際連携における主導性の発揮
G7伊勢志摩サミットで租税回避問題の解決に向けて主導性を発揮するとともに、開発途上国を含むより広範な国々が対等の立場で参加することのできる国際的枠組みの形成を目指すこと。

                                    以上

明日(8日)の「パナマ文書・タックスヘイブン問題講演会」は満席です

明日の「講演会:パナマ文書を考える:富裕層や大企業の税逃れを許さないために」ですが、満席となったためご参加いただけませんので、ご了承をお願いします。

 

なお、当日の資料をご要望の方は、「5.8資料要望」とお書きの上、info@isl-forum.jp まで申込みください。

パナマ文書:戦々恐々とする海外資産5000万円以上保持する富裕者

ICIJ

 

このところ、「パナマ文書」問題で上村雄彦先生とテレビ出演のコンビを組んでいる(?)森信茂樹教授のパナマ文書関連の所論が、ダイアモンド・オンラインに連続して掲載されていますので紹介します(下記参照)。専門家だけあって、タックスヘイブン問題に関する実務について語られていますので、必読です。

 

例えば、「今後日本人(日本居住者)や日本企業の情報がパナマ文書の中から見つかった場合には、どうなるか」など。

 

その中で面白かったのは、日本居住者の海外財産の捕捉のための国外財産調書ですが(5000万円以上の財産)、「未提出が相当数いると言われている」とのこと。故意の不提出には罰則(1年以下の懲役)が科せられるので、パナマ文書問題には戦々恐々としているのではないか、と。

 

これらのことは、本日(4月30日)の日経新聞にも載っていますね。「…パナマ文書発覚以降、氏名公表を心配した富裕層からの(法律事務所への)問い合わせがやまない」、と。

 

*【日経新聞】「パナマ文書が問う上:逃げる富 揺らぐ税の信頼」

http://www.nikkei.com/article/DGXLZO00282090Q6A430C1SHA000/?dg=1 

 

【感想:罰則強化(例えば懲役5年以下とか)がひとつのカギになるか】

 

あと大企業のタックスヘイブンへの子会社(現地法人)の実態をどう把握するかですね。まずは徹底した情報開示と各国の自動情報交換制度構築が課題となります(パナマはこれに入ろうとしていなかったが、今回の事件もあり入ることに)。

 

日本の大企業がタックスヘイブンにどのくらいの現地法人を持っているかというと、資本金1億円以上の日本の大企業1,700社(大企業総数は2万9672社)が9000社を持っているとのことです。これは4月26日の参議院財政金融委員会で大塚耕平議員の質問(民進)に対して国税庁が答えたものですが(下記録画、42:16分頃)、やはりすごい数ですね。

 

*参院財政金融委員会ネット録画:http://www.webtv.sangiin.go.jp/webtv/index.php 

 

しかし、問題はその自動交換制度の実効性です。交換制度の条約を結んだのはよいが、タックスヘイブン諸国からまったく情報が上がってこない、という実質的サボタージュに対してです。実は、何十万社というペーパーカンパニーがあるケイマン諸島の政府機関は5階建てのビルひとつに入るくらいの規模だそうで、このような陣容で果たして政府当局が供与すべき情報を把握できるのか(志賀櫻「タックス・オブザーバー」エヌピー新書)、ということであり、情報を把握する能力も意思もなく、結果的に何ら有用な情報が出ないということも考えられます。

 

次に、4月のG20財務相会合の声明も挙げておきます。ちなみに、「G20では、ドイツが租税回避地への制裁も含めた強硬策を求めたが、新興国側は「事務量が増える」と慎重姿勢で、「防御的措置(対抗措置)」というあいまいな表現にとどまった」と毎日新聞にありました。

 

以上、森信教授の所論とG20財務相会合の声明、毎日新聞記事につき添付ファイルを見てください(赤、青字は分かりやすいように私が付けたものです)。

 

★写真は、ケイマン諸島とICIJのパナマ文書関連WEBサイト

 

学習会報告:パナマ文書と連帯税/寺島実郎氏・上村雄彦氏のプレゼン

 IMG_3616院内学習会

 

4月20日参議院議員会館会議室で、院内学習会『グローバル連帯税が切り拓く未来』(主催:グローバル連帯税推進協議会事務局ほか)が開催され、国会議員7人、議員代理11人、市民37人の55人が参加しました。

 

冒頭、衛藤征士郎議員連盟会長は次のようにあいさつを行いました。「G7伊勢志摩サミットに向けて総理へ意見書を提出する予定だ。連休明けに動く。サミットの議題の一つは“感染症対策”になろうかと思うが、G7と世界銀行が途上国向け基金を創るという動きもある。その資金に例えば国際連帯税を考えられないか。5月のG7蔵相会議でも取り上げてもらえたらよい」。

 

続いて、寺島実郎・日本総合研究所理事長より「グローバル連帯税が切り拓く未来」と題して講演が行われました。パナマ文書問題とマネーゲームという今日的課題を切り口に、グローバル連帯税の基本理念、G7伊勢志摩サミットに向けての提言を述べられました。

 

★詳細は、こちらへ⇒ PDF

 

次に、上村雄彦・横浜大学教授より「グローバル連帯税推進協議 最終報告書-パナマ文書も含めて-」と題してプレゼンが行われました。冒頭パナマ文書とタックス・ヘイブンの問題について明らかにし、グローバル・タックスとタックス・ヘイブン、そしてグローバル連帯税との関連を述べ、その上で具体的にグローバル連帯税(最終報告書)を説明しました。

 

★詳細は、こちらへ⇒ PDF

 

討論では、航空会社をも巻き込んでいく必要性が語られ、また国際連帯税(を求める)国民会議のようなものをつくってどうか、という提案がありました。ともあれ、5月G7伊勢志摩サミットをターゲットに国際連帯税(グローバル連帯税)を官邸に申し入れていくことを確認し、院内学習会を終えました。

 

◆写真左は、寺島実郎氏と衛藤議連会長

 

【講演】パナマ文書を考える:富裕層や大企業の税逃れを許さないために

Londonデモ

 

【講演】パナマ文書を考える:富裕層や大企業の税逃れを許さないために

   講師:合田 寛(公益財団法人 政治経済研究所主任研究員)

 

 ・日 時:5月8日(日)14:30~16:30

 ・場 所:「アカデミー湯島」5階学習室

      住所:東京都文京区湯島2-28-14

      (地下鉄・千代田線湯島駅(出口3) 徒歩7分、丸ノ内線・都営大江戸線    

       本郷三丁目 徒歩10分)

 ・資料代:500円

 ・申込み:「5.8講演会参加希望」とお書きの上、info@isl-forum.jp まで

 

現在、タックス・ヘイブン(租税回避地)への法人設立を行うパナマの法律事務所の金融取引に関するばく大な内部文書(パナマ文書)が流出・暴露され、その中には世界的に著名な政治家や富豪などが含まれていたため、大事件となっています(日本関係のリストは少なかったようですが)。

 

タックス・ヘイブン問題というと、私たちから遠い存在であるように思われるかもしれませんが、日本の富裕層や大企業がもっぱら節税(度を超すと脱税)のためにこれを利用しています。東京証券取引所に上場している上位50社のうち45社がタックス・ヘイブンを活用していますし、日本の対外直接投資(日本の企業が外国に工場や販売店を建てるなど)先の国・地域を見ると、タックス・ヘイブンであるケイマン諸島にばく大に投資していました(2011年には米国、オランダ、中国に続いて第4位、680億ドル)。

 

税にまつわる名言として、「代表(民主主義)なくして課税なし」とか「租税は文明社会の対価である」という言葉があります。言うまでもなく、国や自治体の運営は税金なくして成り立たないからです。しかし、富裕層や大企業が節税(または脱税)というルール破りを行う限り、税負担はもっぱら国境を越えられない普通の市民や中小企業が担うことになります。そういう意味で、タックス・ヘイブン利用者は民主主義と文明社会を破壊しているのです。

 

この度「パナマ文書」問題で揺れるタックス・ヘイブンにつき、この問題の第一人者である合田寛(ごうだ・ひろし)先生を講師に迎え、今回の事件の意味することについて、国際社会(G20/OECD(経済協力開発機構)含む)の取り組みと問題点について、またそもそもなぜ私たちがタックス・ヘイブン問題に取り組まなければならないのか等、を学んでいきたいと思います。そしてその上で、私たちに何ができるかをみんなで考えていきたいと思います。ふるってご参加ください。

 

◎合田 寛先生プロフィール:

神戸大学大学院経済学研究科博士課程修了。国会議員政策秘書を経て、公益財団法人政治経済研究所理事・現代経済研究室長(主任研究員)。著書:『タックスヘイブンに迫る―税逃れと闇のビジネス』(新日本出版社、2014年9月)など。

 

●なお、この講演会に先立ち、グローバル連帯税フォーラムが第6回的総会を行い、2016年度の活動につき議論します。こちらにも関心のある方はオブザーバー参加できますので、ぜひご参加ください。午後1時から、講演会と同じ場所で行います。

 

★写真左はアイスランド・レイキャビクのデモ、中はロンドンのデモ(AFPほか)

 

【ご案内】院内学習会:グローバル連帯税が切り拓く未来

寺島さん

 

       院内学習会:グローバル連帯税が切り拓く未来

◎講師:寺島実郎日本総合研究所理事長、上村雄彦・横浜市立大学教授

 

今日世界では貧困・格差、気候変動、紛争と難民などの地球規模課題は山積しております。これに対し、国連は昨年「2030開発アジェンダ/持続可能な開発目標(SDGs)」を採択しました。SDGs は上記のような地球規模課題につき17の目標を立て2030年まで実行していくものです。

 

問題は、これらの目標達成のための資金です。公的資金であるODA(政府開発援助)ではとうてい足りません。そこで「グローバル連帯税」など革新的資金調達が必要となってきます。

 

昨年末に寺島実郎 (財)日本総合研究所理事長が座長を務めた「グローバル連帯税推進協議会」が最終報告書を作成しました。そこでは必要な資金を試算した上で、航空券連帯税などグローバル連帯税を取りまとめられています。

 

おりしも、来月26、27日にG7伊勢志摩サミットが開催されますが、議長国日本が世界に向け、SDGs達成のための資金としてグローバル連帯税を発信する絶好の機会となります。

 

つきましては、下記の日程で寺島実郎理事長を講師にお招きし、最終報告書の内容や激動する内外の情勢について語っていただき、今後のグローバル連帯税実現のための糧にしていきたいと思います。ご多忙のこととは存じますが、ご出席賜りますようお願い申し上げます。

 

【呼びかけ人】

衛藤征士郎(衆議院議員・自民党)  大門実紀史(参議院議員・共産党)

藤田 幸久(参議院議員・民進党)  福島みずほ(参議院議員・社民党)

斉藤 鉄夫(衆議院議員・公明党)  川田 龍平(参議院議員・無所属)

 

                 記

・日  時: 4月20日(水)16:00-17:00

・場  所: 参議院議員会館 B1F B105会議室

・講演「グローバル連帯税が切り拓く未来」

    講師:寺島 実郎・(財)日本総合研究所理事長/上村雄彦・横浜市立大学教授

 

【主 催】
グローバル連帯税推進協議会事務局、グローバル連帯税フォーラム、世界連邦運動協会

 

これには市民側も傍聴できますので、関心のある人はどうぞご参加ください。
◎申込み:「4.20傍聴希望」とお書きの上、info@isl-forum.jp まで送り下さい。参加者には後ほど当日の案内を差し上げます。

いよいよ刊行!『世界の富を再分配する30の方法』(合同出版)

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グローバル連帯税の入門書である『世界の富を再分配する30の方法─グローバル・タックスで世界を変える』がいよいよ合同出版より刊行されます

 

≪4月4日発売! A5変型判 144頁  定価1,400円+税≫

 

「深刻化を増す世界の貧困・環境破壊・紛争」の裏には、グローバルな格差・不平等という問題が存在します。さらにその根底には経済(金融)のグローバル化という構造が横たわっています。本書では、その変革のためにグローバル・タックスという手法で地球上の富の再分配を行い、公正で持続可能な社会創造に向けた具体的な政策を、たいへん「分かりやすく」提示しています。ぜひお手に取ってお読みください。

 

<執筆者>

上村雄彦(横浜市立大学教授)<編集>

金子文夫(横浜市立大学名誉教授)

佐藤克彦(前・PSI 加盟組合日本協議会(PSI-JC)事務局長)

田中徹二(グローバル連帯税フォーラム代表理事)

津田久美子(北海道大学法学研究科博士課程)

望月 爾(立命館大学法学部教授)

 

<内容紹介>

貧困や格差、環境破壊など世界が抱えている深刻な問題、同じ世界で、たった1%のお金持ちに富が集中する現状、その2つを同時に解決できる革新的な税のしくみ、それがグローバル・タックスです。グローバル・タックスは、地球上の富を再分配し、世界を変える可能性を秘めているのです。

 

<目次>

第1章 世界が抱える深刻な問題

1 地球を悩ます貧困・環境破壊・紛争

2 一瞬にして世界に不幸をまき散らす金融危機

3 富める人は富み、貧しい人はどんどん貧しくなる世界

4 ODAでは地球の問題は解決できない 

5 CSR、BOPの手法では世界の貧しさは解決できない

コラム① トマ・ピケティの『21 世紀の資本』と「グローバル資本税」

 

第2章 世界のお金が1%に集中するしくみ

6 世界経済が資本主義的市場原理で一体化すると……

7 地球上のおカネと資源を貪る多国籍企業

8 実体経済の数十倍にも膨れ上がったお金の売り買い

9 1%の大金持ちに富が集中する世界のしくみ

10 マネーゲーマーたちの天国 タックス・ヘイブンのしくみ

11 地球問題を解決するのにいくらかかるのか

コラム② ドーア氏の名著『金融が乗っ取る世界経済─ 21 世紀の憂鬱』

 

第3章 地球規模で税金を集め、分配するしくみ

12 グローバル・タックス(国際連帯税)はこうして生まれた

13 グローバル・タックスってどんなしくみ?

14 トービン税がグローバル通貨取引税へ進化した

15 国際社会で税金を集めるルールはどのようなものか?

16 炭素に税をかけて、温暖化を解決する方法

17 武器の売買に税をかければ、武器取引も抑制される

18 飛行機に乗ることで、三大感染症の対策に貢献できる

19 グリーン気候基金で温暖化対策の資金を調達する

20 グローバル・タックスで運営される国際機関が出現すると…

コラム③ プチ・グローバル累進的資産課税の提案

 

第4章 金融取引税のとりくみ

21 金融は、経済の血液

22 EU金融取引税の実施で、310億ユーロの資金が見込まれている

23 世界ではじめてEU10カ国が金融取引税の実施に合意した

コラム④ 誤解されがちな金融取引税

 

第5章 いま、私たちが抱える問題は武力や資源の争奪では解決しない

24 世界の問題を解決する資金源革新的開発資金を創り出すために

25 集めた税金を活用する最適な機関をつくる

26 99%のための国際連帯税キャンペーン

27 なぜ、世界の労働組合は国際連帯税を求めるのか

28 国際連帯税を導入するためのルールづくり

29 日本でグローバル・タックスが実現・導入される道筋

30 世界の問題を私たちの手で解決するために

コラム⑤ 「格差と貧困」は世界のキーワード